アメリカの会社では福利厚生(英語でBenefit)がとても大切です。定年前も後も政府が守ってくれるような優しい国ではないので、自分の身は自分で守らなければなりません。そんな社会ではお給料以外の福利厚生が転職する上で見逃せないし、内容もそれぞれの会社によって全然違うので、注意して考えないといけません。

 

 

健康保険

 

まず何よりも大事、というか必要になってくるのが、健康保険。オバマケアが発足したとは言え、やはり会社に出してもらうのがいろいろな意味で一番。たいていどの会社も複数の保険会社と契約しているので、その中から自分のニーズに合ったものを選びます。私はブルークロスブルーシールドと言う恐らく一番有名な保険会社のものを毎回選ぶようにしています。子供が生まれる前はその中でもベーシックなものにしていましたが、今はアップグレードしました。Co-Pay(コーペイと呼びます)という患者が負担しなければならない自己負担額や、保険のカバラッジの面で、アップグレードしたほうが安心だからです。

 

401K

 

401Kとは毎月の給料から、自分のアカウントにいくら投資していくか自由に選択できる退職金アカウントです。自分自身で、投資先を、株(国内・国外、大手・ベンチャーなど)、債権、ミューチュアルファンドなどから選ぶことができます。

 

401Kがすばらしいのは、雇用先の企業が”matching”と呼ばれる401(k)を使った退職金支援をしてくれること。たとえば、企業が「毎月給与の6%まで50%マッチングします」という最近ではスタンダードな条件を出すと、自分が6%を出すとプラス3%を企業が負担し、トータルで給与の9%分が自分の401Kアカウントに入ることになります。

 

企業によってはマッチングはしないけど401Kのアカウントは勝手に作って勝手にやっていいよー、と言うところもあるし、太っ腹に8%まで100%マッチングするよー(←私の職場はこれ)なんてところもあるので、転職の際にはこの辺のことはしっかり聞いておきましょう。

 

ペンションプラン

 

退職金制度のことですが、これが401Kと異なる点は、自分自身が出費することなく、会社側が勤務年数や年齢によって退職金を支払ってくれること。日本の退職金制度もこれですかね。

 

アメリカの福利厚生

 

ただこのペンションプランを未だに実施している会社は大変少ないのが現状です。厳しい国際競争にさらされるアメリカ社会ですから、社員の定年後の面倒を見る余裕などなくなったということでしょうか。州政府でも退職金制度のせいで破産に追いやられたりする時代ですし、ペンションプランを実施していた昔からの大手企業もどんどん廃止しています。連邦政府ですとまだペンションプランがかろうじて残っているところもありますが、これも珍しくなりつつあります。

 

ちなみに私の働く政府機関ではまだこのペンションプランがあるので、みんななかなか辞めません。あまりにBenefitが美味しすぎて、辞められないと言ったほうが正しいかな。みんなこれをGolden Cuff(金の手錠)と呼んでいます(笑)。

 

生命保険や長期介護保険

 

20代、30代ではまだまだ身近に感じられないこの手の保険ですが、アラフォーの私はなかなか気になってきましたよ。

 

命を落としたときに家族が生命保険が必要になる、とまでは考えられても、「もし生きてはいるけど働けない身体になったら」とまではなかなか発想がいきません。でもよく考えると生命保険よりも重要なのではないかな、と思います。だって自分の介護費用や家族の物理的な負担は、死んでしまったときの何百倍何千倍ですから。

 

学業支援

 

最後は学業支援(Academic Assistance)。企業によっては大学の授業やトレーニングを受けたいときに学費を支払ってくれます。これは野望のある社員にとってはありがたいベネフィットですよね。

 

ただ注意したいのはよい成績を取れないと学費を出してくれなかったりすること。そのためにも勉強したい、と思ったら、それが現在のライフスタイルをふまえた上で可能かどうかを吟味する必要があります。

 

以上、アメリカの企業の福利厚生をいくつか挙げてみました。面接の際はぜひHR(人事部)に確認しておいてください。

 

私の職場の福利厚生の全リストを公開したので、もしよろしければこちらもどうぞ。

4月3日はNational Employee Benefits Day(福利厚生の日)!

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