長女は現在小学5年生。私たちの住むカウンティ(群)では6年生からミドルスクール(中学校)へ行くので、あともう少しで小学校を卒業するということになります。親としては心の準備がまったくできていませんが、本人はミドルスクールでの変化を想像してはワクワクしているようです。

 

ミドルスクールが目前に迫ってくると同時に増えてくるのが、ドラッグについての授業。毎週のようにいろいろな形で授業を受けてきては長女が報告してくれるので、最初は「日本ではなかなかないことだ」と興味深く聞いていましたが、これが毎週になると逆に呆れるよね・・・。

 

 

公立小学校に入学するとともに、大切な校則だとなんども念を押されたのが、以下。

 

Students are prohibited from possessing, distributing, selling, using, or being under the influence of drugs on school property or while under the control or supervision of school personnel.

ドラッグを所持することも売ることも使うことも禁止。

 

いや、それ当たり前だから!といかないのがアメリカですね。小学校はまだ身に迫った感はありませんが、中学校・高校へ行くとかなり身近なものとなり、親と学校の連携プレーが求められます。

 

5年生になった長女が受けているプログラムがDARE(Drug Abuse Resistance Education)というもの。

 

マリファナを含むドラッグ、煙草、そしてアルコールの乱用を撲滅するための教育プログラムです。1年のカリキュラムで、地元の警察官と先生が教壇に立ちます。

 

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子供たちの視覚や感情に訴えるべく、タバコを吸った人の肺がどのようになるかの写真を見せられたり、ドラッグの副作用で幻聴や幻覚が起こり自傷行為を繰り返す人の様子を動画で見たり、とにかくドラッグや煙草が与える影響をとことん説明することから始まるこのプログラム。

 

ドラッグから身を守る上での要はPeer PressureとPersonal Pressureの概念です。Peer Pressureは周りからの圧力という意味で、日本人だったら特に身近なプレッシャーではないでしょうか。周りがみんなやっているから、自分も同じように行動しないとやばいから、と自分が本来信じるものに反して行動したことありますよね?これが子供たちにとってはとても大きなもので、仲良しグループがみんなドラッグを使用しているから、自分もやらないと仲間はずれにされる、と何気ない気持ちで始めてしまう場合が多いようです。

 

If someone is peer-pressuring you, you need to stay away from them and maybe just tell them no and if they’re telling you to do drugs, you can close your mouth or give a reason why not to

仲間が圧力をかけてきたら、彼らから遠ざかり、ノーと言うべきです。それでもドラッグを使えと言ってきたら何も言わずに立ち去るか、どうして使いたくないかを伝える必要があります。

 

年齢を重ねるにつれて、Peer Pressureのほうは「自分は自分」と一線を引くことができるようになりますが、Personal Pressureは大人になっても永遠につきまといます。Personal Pressureとは自分が自分に課すプレッシャーのこと。たとえばドラッグがなんらかの形で手に入ったとして、誰も強制はしていないし、見てもいません。The decision is yours, you don’t have to do this, no one is telling you to, no one will know, just you. そういう際に決断をするのは自分自身ですね。太るのは分かっているけどやめられないチョコレート、みなさんはPersonal Pressureに打ち勝っていますか?

 

アメリカ ドラッグ 学校

 

長女曰く、Personal Pressureに打ち勝つには、ドラッグがあるような場所は最初から避け、それでももしドラッグが目に入ったらすぐに視界から排除しなければならないと教えられます。たとえば家にビールがあるとして、それが目に入ると飲みたくなってしまいます。冷蔵庫にあるからいけないと、地下室の奥にしまっておいてもどうしても飲みたかったら地下室に行けてしまいます。だからそういう時はビールをジョボジョボと庭に捨ててしまえば、もう飲むことは確実にできなくなります。そうよ、パパのビールをジョボジョボと捨ててやって!

 

先日駐在として来たばかりのお母さんが、大学入学のために必要な共通試験であるSATは、日本の大学入試と異なり、学校で習ったことがベースになっているから羨ましいと言っていました。確かにSATは日本の大学入試よりも単純なのかもしれないけれど、中学・高校とドラッグや煙草のような魔の手をかわしたり、魔の手に引っかかってそこから這い上がったりとか、そんな環境にいると学校での勉強にしっかり集中すること自体が難しいのかもしれません。

 

親としてできることは、学校と同様にドラッグなどの与える影響の現在と未来への影響を教えることも大事だけど、子供が他に興味を持てるようなことを見つけ、それで忙しくさせることが得策なのかな、と。毎日宿題をやり、習い事もこなし、土曜日は日本補習校へ行き、なんて生活を送っていたら、余計なことに手を出す時間的余裕はなくなるのかな、と言う希望的観測(笑)。あと家族間でのコミュニケーションをオープンかつ円滑にしておくのもとても大切ですね。

 

ああ、恐ろしい。こんな環境下でも清く正しくまっすぐに育ってくれることを祈るばかりです。

 

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