ここ数年、毎年衣替えのたびに処分するかどうか迷うワンピースがあります。真っ青なフレアタイプで、太めのボルドー色の縁取りがしてあって、同じボルドーのひもベルトもついていて、一目惚れして買ったのが3年ほど前。その年は勝負服みたいな感じで大切に着ていたんだけど、デザインがどちらかというと奇抜なので、飽きが来るのも早く、翌年以降は毎回処分対象。今年もいい加減、ドネーション(寄付)に回そうかな、と考えていたんだけど、結局また着ちゃっています。なぜかというと、これを着ると、周りから多くの褒め言葉をいただくから!

 

これは、自分が好きじゃない、イコール、周りも好きじゃない、ではないという一例ですが、これって仕事選びにおいても同じだな、と気づいたので、今日はそのお話です。

 

 

天職を選ぶべきか、適職を選ぶべきかは、私たちにとって永遠のテーマです。天職とは、あなたが情熱を注ぐことを仕事にすること、適職とは、あなたが得意とすることを仕事にすることです。でも実際の仕事選びにおいて選択肢を絞るとき、天職・適職のふたつではなくて、4つのグループがあると思います。

 

  1. 好きなこと・得意なこと
  2. 好きなこと・得意じゃないこと
  3. 好きじゃないこと・得意なこと
  4. 好きじゃないこと・得意じゃないこと

 

選ぶ基準として、まずは4は破滅的なので、論外。1があるあなたはラッキー。そして私たちの多くは2と3の間で悩むと言ったところではないでしょうか。

 

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私はもう40を超えているので、今さらどんな仕事がしたいか、と考えることは減ったのだけど、逆にこの年齢だからこそ、変化を起こすならこれがラストチャンスだな、とも思います。だからどさくさに紛れて、就活生ちっくにこの4つのカテゴリーに、仕事になりそうなあれこれを当てはめてみました。

 

  1. 好きなこと・得意なこと – 文章を書く、テクノロジー
  2. 好きなこと・得意じゃないこと – 写真&カメラ、おしゃれ
  3. 好きじゃないこと・得意なこと – 秘書的なサポート業務
  4. 好きじゃないこと・得意じゃないこと – 人前で話すこと

 

私の今の仕事であるテクノロジーは1に入れてしまったのだけど、正しくいうと、嫌いじゃないこと・得意なこと、かな。やってて苦にはならないけど、昼夜問わずやりたいとは思わないレベル?だから好きかどうかという観点では1と3の中間ですね。同じカテゴリーである1に入れた文章を書くことだったら、疲れていても自分の考えを文章にしたり、理論をこねくり回したりは苦になりませんから。

 

好きだけど、才能がないと思うのは、私が唯一興味のあるアート系の趣味である写真です。メカの方が好きなので、たぶん私は撮影よりも機材の方に興味があるんじゃないか、と思うこともあるけれど。

 

得意なんだけど好きじゃないのはサポート業務。OL業も、タイで経験した社長秘書も、そのあとの日本でやった営業事務も、それなりに評価はもらえたし、今も職場でサポート的な仕事をナイチンゲール的ボランティア精神でやってあげるとものすごく喜ばれるんですが、これを毎日するとなるとウツ入ります。人に仕えるのきらーい。出張の予約とか、データエントリーとか、自分でやってもらえますー?

 

好きでも得意でもない絶望的な仕事は、パブリックスピーキングです。誰も幸せにならない典型的なパターンなので、ここではばさっと切ります。

 

ちなみにアメリカに来る前は、「英語力」が1の好きなこと・得意なことのカテゴリーに入っていました。ずっと英語を使った仕事をしたいと考えていたし、英語圏で学位が欲しいと野望を燃やしていましたから。それが今となっては「英語力」は4の好きでも得意でもないカテゴリーに成り下がりました。得意でもない、というのは、他の移民と比べて、という意味でね。このように、この分類は変化することもお忘れなく。

 

で、個人的持論なんですが、やっぱり仕事には得意なことを選ぶべきだと思うんです。好きなことは趣味にすればいいんじゃないかな、と。私はフォトグラファーになってもファッションデザイナーになっても仕事にすると辛い思いをして、結局楽しめなくなるので、だったら得意分野を仕事にして、身を固めたほうがその他の好きなことを楽しめるはず。

 

で、得意なこととなると、1と3のどちらをするべきかって話ですが、1がオプションとしてあるならそれに越したことはありません。でも必ずしもそれは可能なことではないので(例えば私はいきなり作家になることはできません)、だったら3でもしょうがない。ただ気をつけたいのは3の「好きじゃない」レベルがどれほどなのか、ということ。

 

得意ではあるけれど、嫌いすぎて毎日仕事に行くのが辛い、みたいなレベルだったら辞めるべきです。「私、何やってるんだろう」って毎日自分の人生を振り返ってしまうような、無駄な時間の過ごし方は意味はありません。でも私のテクノロジーのように、そう好きじゃないけど、いうほど嫌いじゃない、くらいのレベルだったらやってみる価値はあるのかな、と。私が今の仕事を長く続けているのは、それが理由です。

 

天職 適職 英語を使う仕事

 

そんなことを考えていたとき、この夏に日本で初めて林先生という方を知ったのですが、彼が6月に放映された「グサッとアカデミア〜林修 vs ゴミ屋敷美女 vs 東大なのに負け組美女」という番組で、ものすごくマトを得たことを言ってらっしゃったのです。

 

「得意なことでお金を稼ぐほうがいい。自分が苦労して身につけたものは立派だと思いがちだけど、実はそれは他の人にしてみればいとも簡単にできていることがある。だったらあなたは自分が楽にできることをより頑張ったほうがいい。それは他の人にとっては難しいことだから。」

 

みたいことでした。実際林先生も、本職の予備校教師はやりたくないことだったのだけど、やってみたら楽に上手にできる仕事だったそうです。ちなみに昨年亡くなった、任天堂の岩田社長も同様のことをおっしゃっていたそうですよ。

 

人は自己尊厳の欲求(認めらたいということ)があり、得意分野の仕事を楽にすることによってその欲求が満たされ、徐々にやりたい仕事に変わってくるんですって。まぁ、確かに私もいい評価をもらって、毎日それなりに楽しく過ごしていますから、あながち嘘ではないかな。

 

こんな風に現実的な見方ばかりしちゃって、夢を追う方々からすれば、なんとも情けない私かもしれませんが、自分が好きなこと、ライフワークにしたいと思うほどの情熱を注げることを、どういう形で続けるかということですね。

 

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