1年ほど前のことでした。毎朝行くコーヒーショップの入り口の横にホームレスの白人女性が「お金を恵んでください」と書かれた紙を掲げていて、思わず目が合ってしまいました。ポケットに手を入れてみても1ドル札は見当たらず、そのまま素通りしてショップに入ってしまった私。その直後に、そんな私の後ろで女性の声がしました。「このショップで朝ご飯買ってあげましょうか。一緒に中に入るから、好きな物を選びなさい。」と。ホームレスの女性は腰が低いまま、彼女の後についていき、小さなサンドイッチを選んで、レジに一緒に並びました。そしてそのホームレス女性は「God bless you(神のご加護がありますように)」とサンドイッチを買ってくれた女性にお礼を言い、元の場所に戻り、物乞いを再開しました。私はただの傍観者だったのですが、サンドイッチを買ってあげた女性にひどく感銘を覚え、「あなたは美しいことをしましたね」と伝えました。

 

 

アメリカ人は個人主義だ、という印象がありますが、こうやって街中で優しい人が多く、私も自然と彼らの真似事から始めるようになりました。数日前は前にいた人の背中に大きな虫がいたので、「虫がいるけど、取ったあげますね」と言って、取り払ったあげました。虫恐怖症のこの私が、ですよ!そのくらい、人に親切にする動機付けを毎日のようにもらっています。

 

ホームレスにサンドイッチを買ってあげた女性の話を同僚にすると、ホームレスの人たちは現金をあげるとドラッグやその他の嗜好品を買ってしまうことがあるから、実際に食べ物をあげたほうがいいんだと教えてくれました。確かにそうだ。

 

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そこで、私はホームレスの一件があった、いつも行くコーヒーショップのギフトカードを購入。サンドイッチと飲み物が買えるくらいの金額分をカードに入れ、それを数枚ポケットに忍ばしておくことに決めました。それは大きな金額ではないけれど、朝ごはんくらい私たちと同じものを食べて欲しいですからね。

 

ホームレスの多くは男性なのですが、たまに女性を見かけます。女性のホームレスは身の危険も男性よりも多いでしょうから、とても悲しくなってしまい、必ず数ドルを渡すように心がけてはいたのです。これからは現金をある程度持つようにして、ギフトカードも一緒に渡すようにしよう。

 

ホームレス

 

ちなみに今まで一番ホームレスの数が多いと思ったのは、ラスベガス。ラスベガスのホームレスは汚い格好をしている人は案外少なくて、普通〜の格好した品の良さそうな人が普通に道端でお金をせびってきます。ギャンブルにのめり込んで、有り金を全て費やして、ホームレスになってしまったのでしょう。私は今までラスベガスには3度ほど仕事で行きましたが、そういう悲しい部分のせいで、おそらくアメリカで一番苦手な場所かも。

 

どうして私はホームレスにお金やギフトカードを渡すのでしょうか。それは結局自分のためだからかな、と思います。善人ぶるつもりは全くないけれど、いいことをすればそれだけでスカッとしませんか。「少しは人のためになったかな」とその日一日いつもより晴れ晴れとした気分になるのです。

 

だから私は、そのホームレスの一件以来、毎日手帳に一日一善を記録するようにしています。それから1年経ちましたが、私の内面も変化しました。今までは感謝の気持ちが少なく、それは特に子供達や夫に対して顕著でした。子供達はいい子でいるのが当たり前、夫と家事を分担するのは当たり前、そういう横柄な態度はいつしか表に出てきて、人間関係に影響するようになりました。夫婦の危機はこうやって始まるのですぇ、しみじみ。

 

だからこそ一日一善を心がけるのは私にとって大変効果的でした。夜になって「しまった!今日は何の善も積んでない!」と焦って、夫に親切にせざるをえない状況になりますから(笑)。

 

あなたも今日から、一日一善を手帳に書き込んでみませんか。

 

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