私は今の職場では個室をもらって、そこで毎日仕事をしています。個室にはデスクや椅子はもちろん、本棚、ミーティング用のちょっとしたテーブルと2つの椅子、そしてホワイトボードなどもあります。あとは家族の写真やちょっとした置物なども飾って、なかなか快適。あまり仕事の話を外ではしない私ですが、たまに日本人の友達に、その快適な個室でこっそりお菓子を食べたり、伝染したタイツを履き替えた話などをすると、驚かれます。タイツを履き替えたことにではなくて、そんなチャラ子な私が個室を与えられていることにね(笑)。さて、私はそんなに偉いのでしょうか。

 

答えはもちろんノーです。私は正真正銘ヒラ社員です。プロジェクトベースでプロジェクトをマネージすることは多いけれど、いわゆる肩書きはついていません。ついていたところで、個室の有無は変わりません。アメリカでは特にスペースに問題がなければ、個室をもらうことはそう珍しくないのです。スペースに限りがある場合は、仕切りのある半個室のようなキュービクルで働くことが多いですが、田舎へ行けばアシスタントでさえ個室をもらえる場合も多いです。ちなみに私がこちらの大学卒業後に最初に就職した際は、今よりも大きな個室をあてがわれました。感動して、実家の両親に何枚も写真を送ったっけ(笑)。

 

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私の職場で唯一個室をもらわないのは、コントラクターやコンサルタントなどのいわゆる契約職員たち。彼らは期間限定で働きますし、所属は私たちとは違いますから、スペースを費やす必要はないわけです。それでもたまに空き部屋があれば、長く働いているコンサルタントたちが普通に個室に陣取ることもあります。私が過去7年間コンサルタントだった時は、クライアント先で個室をもらったことはもちろんなく、隅っこのキュービクル、ひどい時は豚小屋みたいな会議室に、他の豚たち、違った、コンサルタント大勢と共に詰め込まれたことだってありました。

 

私が日本でOLをしていた時は、小中学校の時の班ごとで机をくっつけるみたいなレイアウトだったのですが、きっと今でもこんな感じなのでしょうか。今考えると、あれは人疲れする配置でしたね。私は基本一人で作業をするのが性に合っているので、常に人の顔が見えるとそれだけで疲労につながるのです。良かった点は、質問がある時など、すぐに話しかけられたこと。キュービクルだと隣にいる同僚に仕切り越しに話しかけていても返事がないので、覗いてみると、トイレ休憩で誰も座っていなかった、なんてちょっとしたコントみたいなことよくありますから。

 

オフィス 個室

 

どうして日米でこのような差があるのかというと、アメリカではおそらくProductivity(生産性)、日本では調和が最重要視されることからくるのだと思います。例えば日本では、営業事務のOLさんと営業担当、そして属する課の課長とが密にコミュニケーションをとりながら、仕事を進めるようなパターンが多いですよね。となると、それぞれがキュービクル、ましては個室なんかに座っていては、いちいち立ち上がって情報交換をするのは面倒です。アメリカでは多くの場合、営業の人たちは事務的な要素も自分たちでこなすので、それらの細々した仕事も含め、いかに効率良く、集中できる環境で終わらせられるかが最重要事項なのです。「隣に座ってる同僚がうるさくて仕事に集中できなかった」などと言い訳されないとも限りませんから、会社側はそれなりの設備投資をするのかもしれません。

 

最近では、特にスタートアップの企業などは、それぞれの社員のための個室やキュービクルは用意せず、その代わりにオープンスペースなデスクを用意し、好きな場所に座って仕事ができる、ような環境が増えていると聞きます。私は大手の企業でしか働いたことがないので、未だにそのようなオフィススペースはこの目で見たことがないのですが、ネットで見る限りとても素敵ですね。個室で1日過ごすと飽きることがありますから、気晴らしになりそうです。

 

あともう一つ増えているのがホテリングオフィスというもの。これは各自の個室やキュービクルは決められていなくて、朝出社したら予約をし、そこで1日仕事をします。同じ要領で会議室なども予約もできるようになっています。これのよい点は、会社側が効率良くスペースを維持できること。アメリカではテレワーク(在宅勤務)をする社員が多いですから、平日5日ともキュービクルや個室が必要な場合の方が少ないのです。だったら必要な時に必要な数だけ使うのが、理にかなっているというわけ。私がコンサルだった時も、自社で仕事をするときはこのスタイルでした。

 

私の好み?うーん、それぞれ長所短所ありますが、やはり好きな時にタイツを履き替えられる個室ではないでしょうかね。

 

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