今となっては日本への帰国を夢に見るほど日本が大好きな私ですが、18年前に日本を出た時は実は真逆でした。日本を出たくてたまらなくて、口を開けば日本、というより、出口がないと感じていた現状の悪口のオンパレードでした。だからこそ私が提唱する、「日本への出戻り」のススメを紹介します。どうして日本を一度出てから、日本へ戻って住むことが大切なのでしょうか。

私たちの閉塞感や外を出たい欲求は早いうちに解消しないと、後で跳ね返ってくる

今回の日本滞在で、「ど」がつくほどの田舎に滞在して、昔の自分を思い出しました。車がなければどこへも行けず、車があっても市外へ出るのは長い道のり。そういう場所に住んでいると、どうしても村社会のような状況になり、その村での生活が人生の全て、日本にはその村しか存在しない、という感覚に陥ります。その村で楽しく過ごせているのならそれで問題はないのだけど、不満がある場合、その閉塞感と言ったらハンパありません。私自身そういう田舎で育ち、幼少時はいじめを体験したので、その頃の感覚としては、そこで一生いじめられ続けるか、それを断ち切るために命を絶つか、みたいな究極の選択を強いられていました。本当はもっといい解決方法があるはずなのに、田舎に住んでいるとその辺の正常な判断ができなくなってしまうことがあります。その頃は携帯電話やインターネットもなかったので、事態はさらに深刻でした。

その絶望に似た閉塞感はものすごい強いもので、あのままあそこに残っていたら、人格に異常が出ていたかもしれません。具体的にどのように影響をもたらしたのかは分かりませんが、自分の子供に当たっていたかもしれないし、ママ友会のボス猿になっていたかもしれない。

そんな危険性をはらんでいた当時の私は、できるだけ遠く、できれば海外に出て、誰も自分のことを知らず、無我夢中で新しい体験をするしか正常心を保つ方法はなかったのかもしれません。そしてそうやって正常心を外に出ることによって保ち、外の世界で多くのことを学んだからこそ、今日本やそこに住む人の素晴らしさを改めて理解することができたのかな、と思います。

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日本のよさは、それを失ってから初めて気づく

日本はサービスのレベルや商品の品質が世界的にも優れていて、それなのにそれが必ずしも物の値段には反映されていません。その他には、日本人の内面的な観点では、日本人は親切で温かい人がとても多いと思います。そのような素晴らしい技術、それを提供する国民のプライド、そして優しいお国柄は、それらを失ってから気づくことがあります。日本にいた頃は、日本人の周りを気にしすぎるところや干渉するところが粘着質に感じて苦手だったのですが、それが親切心につながるのだと今になっては分かるんですよね。日本で当たり前だったカスタマーサービスも、海外に出るといかにそれが特別であったことに気づき、感謝をすることになるのです。

留学 アメリカ

自分の悩みはちっぽけだったと気づく

日本の外に出ると最初は苦労の連続で、日本にいるときとは別の問題と向き合わなければなりません。なんせ言葉が通じないという初歩的な問題から始まるわけですから、それらを解決する努力は並大抵ではありません。言葉以外でも異なる信条と習慣を持つ人たちと付き合うわけですから、毎日がサバイバル戦です。小さな田舎で、生死に関わらない小さな問題に翻弄されていた毎日が、いかに平和だったのかを思い知るのではないでしょうか。

異国で培った武器のおかげで、チャンスが増える

異国に住めば、日本では身につかなかったであろうスキルが身につきます。それは外国語はもちろん、どんな問題にぶち当たっても負けないサバイバル力や、その土地の人と付き合うためのコミュニケーション力ということもあるでしょう。そのようなスキルは日本で必ず役に立ちます。外国語ができれば仕事の幅も広がるし、コミュニケーション能力があれば出世も早いかもしれません。先述の通り、小さな問題で動じなくなりますから、その頼もしい姿は人を率いる役割により適するようになるでしょう。

日本の良さに気づくために日本を一度出るという、短期的に見れば矛盾する決断のようですが、長い目で見ると理にかなった方法をご紹介してみました。

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